【コンサルレポ】チャット応対の事前期待と顧客満足の関係性
こんにちは。コールセンターコンサルタントの山部です。
先週のブログチャットボットの効果測定・改善に有効なKPI4選でもあったとおり、チャットボットを導入する企業はここ数年で大幅に増えています。私自身、お問い合わせをする時にメールとチャットがあるとすぐに返信が来るチャットを好んで選択することもあり、お問い合わせの選択肢が増えることは顧客の状況やニーズに合わせて選択ができて喜ばしいことです。今回は、先日私がチャットでお問い合わせを行ったときに感じたことをお話したいと思います。
チャット(有人チャット)でのお問い合わせ
今回私がお問い合わせをしたのは、とある化粧品ブランドです。先日購入した美容液を使い終わるタイミングだったので、再購入を検討していました。ただ、美容液と一緒に同封されていたサンプルのクリームを使うと翌朝の肌がふっくらしていた気がするので、美容液とクリーム、どちらを購入した方がよいのか迷っているところでした。どちらも購入すればわざわざお問い合わせをする必要はないのですが、2つ購入するのは予算オーバーになってしまうため、チャット(有人チャット)で相談してみることにしました。
想像していたよりも簡素なやり取りで終了し、なんだかモヤモヤとした気持ちでチャット画面を閉じました。
顧客満足には、事前期待と事後評価が影響する
なぜ、私がこのチャットのやりとりにモヤモヤを感じたのか、それは事前期待が大きく影響しています。例えば、今回の対応が有人チャットではなく、チャットボットで返ってきた回答であれば、特に不満は感じなかったはずです。私は回答が返ってくるまでの時間に「きっと『普段どんなお手入れをしているのか』『気になっている肌の悩みがあるのか』など質問をされるのだろうな」と考えていました。
そう思った理由は、チャットの画面には【美容部員に相談する】(※1)という表示がされていたためです。「きっと、店舗の美容部員のように知識を持った方が、私にあった商品を選んでくれるだろう」と期待が高まっていました。ですが実際には、私に合わせた回答ではなく、まるでチャットボットが回答しているような内容でした。
今回の事例は、事前期待が事後評価よりも大きかったことで、不満足という結果になりました。もしかすると他の応対は満足度の高いものかもしれませんが、私にとっては初めてのお問い合わせだったからこそ、今回の一件で印象が決まってしまいます。コールセンターの規模が大きければ働くスタッフやオペレーターの数も多くなり、それだけ応対のバラつきが生まれる可能性が高くなりますが、いつどんなオペレーターが対応しても一定レベル以上の応対ができているか?ということは非常に大切なポイントです。
※1 … 実際の文言とは変更しています。
最後に
今回お伝えした事前期待と事後評価による顧客満足への影響は、コールセンターでの応対はもちろん、商品を使用した時の満足度などにも起こります。満足度が低いと、お客様は次も利用したいと思っていただけません。お客様の事後評価を高めることはもちろん、お客様の事前期待を適切にコントロールすることも大切なことです。
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記事を書いた人
Cプロデュースコールセンターコンサルタント/前職の化粧品通販会社でコールセンターに従事。応対品質向上のための教育の体系化や育成指導、営業管理、委託先パートナー企業の管理を得意とする。
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