【トーク例文&改善ポイント付き】電話応対の説明力がUPするアドバイス方法
こんにちは。QA(応対品質)担当の橋本です。
「お客様からの問い合わせが何度も繰り返されてしまう」「お客様に不快な思いをさせているかも」、、、指導していても具体的にどのように改善のアドバイスをして良いかわからない、、、オペレーター教育でよくあるお悩みです。この記事では、オペレーターの改善活動に効果のある具体的な解決策を、トーク例とともにご紹介します。
目次
オペレーターのぶ子さん育成プロジェクトとは?
このブログシリーズではコールセンターでよくある応対をもとに、「のぶ子さん育成プロジェクト」としてご紹介しています。どうしたらオペレーター・のぶ子さんがスキルアップできるのか、ぜひ一緒に考えてみてください!
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食品の通信販売を行うコールセンターで働く、新人オペレーター・大木のぶ子さん(仮名・22歳)
現在勤続10カ月。お客様からの質問に対してもスムーズに答えられるようになり、自信がついてきました。
のぶ子さんの電話応対から、どのような改善ポイントがあり、どのようにアドバイスができると思いますか?一緒に考えてみましょう!
のぶ子さん改善前の電話応対トーク内容
お客様:「支払い方法は何がありますか?」
のぶ子さん:「クレカが使えますので、そちらがおすすめにはなると思います。5,000円以上お買い上げいただかないと手数料がかかるので、こちらは300円かかってよろしければ、代金引換もご利用いただくお客様多いですけれども。」
お客様:「そうなんですね。今の注文で合計金額はいくらですか?」
のぶ子さん:「あっ、今4,800円だと思います。」
まずは、改善ポイントは見つかりましたか?
改善効果が得られないのぶ子さんへのフィードバック
具体的なアドバイスがなく「うまく説明して」や「◯◯さんみたいな感じで」とフィードバックを行った場合、のぶ子さんもどのように改善したら良いかわからず困ってしまいます、、、
管理者:「もうちょっとうまく説明してもらえるかな?」
のぶ子さん:「はい…(うまく説明って私には無理かも…)」
管理者:「〇〇さんみたいな感じで説明してくれるといいんだけど」
のぶ子さん:「がんばります…(〇〇さん??よくわからないなぁ)」
のぶ子さんが具体的にどう改善したら良いのか、ポイントにわけて、アドバイス内容を考えていきましょう!
【改善ポイント1】わかりやすい言葉を使う
普段使わない言葉での説明はわかりにくいため、専門用語や社内用語、略語や流行語などの使用は注意が必要です。ただし一律に使用しないのではなく、専門用語で話されるお客様には専門用語を使うなど、お客様の理解度を確認しながら、お客様との「共通語」で説明することで、お客様は安心して会話をすることができます。そこで、共通語を考える際に注意していただきたいのが、コールセンターで働くオペレーターとお客様の年齢層のギャップです。
文化庁から令和4年度に発表された「国語に関する世論調査」では「SNSなどのアルファベットの略語が用いられている状況を好ましいと感じるか?」というアンケート結果が載せられています。
-
- 20代では「好ましいと感じる(68.6%)」「好ましくないと感じる(31.1%)」
に対し、
-
- 70歳以上では「好ましいと感じる(27.1%)」「好ましくないと感じる(71.5%)」
と大きな差が見られます。
そして好ましくないと感じる理由として、「意味が分かりにくいから(94.2%)」と答えています。
また、聞き間違えやすい言葉にも注意が必要です。「1と7」「対象内と対象外」など音が似ている言葉は、「しち」は「なな」に言い換える、テンポを落としてはっきり言うなどの工夫があるとさらに伝わります。
【改善ポイント2】伝わりやすい説明をする
目から情報が得られない電話応対では、伝えるための工夫が必要です。お客様が何度もきき返す必要がある説明は、お客様の負担になるだけでなく通話時間も長くなりがちです。また、重要な説明をする場面でお客様に内容が伝わらなかったり勘違いをさせてしまう伝え方は、トラブルやクレームの原因になりますのですぐに改善する必要があります。
【伝わりにくい説明の要因1】説明が長い
「~ですけど、~ので、」と文章を繋げた説明は重要な部分がわかりにくく、話の内容が伝わりにくいです。
改善案
短文で区切って簡潔に説明し、お客様の相槌を伺い、理解度にあわせた説明を進めましょう。
改善案
複雑な説明の場合、「まず○○について説明いたします」「2つの~がございます」などと前置きをしてから伝えましょう。
【伝わりにくい説明の要因2】結論がわからない
「まわりくどい説明」や「結論を後回しにして答える」は、お客様を不安にさせます。
改善案
説明をする時は結論、概要、詳細の順がわかりやすいです。
お客様から「支払い方法は何がありますか?」と聞かれたら、
結論「クレジットカードか代金引換をご利用いただけます」、
概要「2つのお支払い方法についてご案内してよろしいでしょうか」、
詳細「まずクレジットカードは…」などと説明を進めると、お客様は話を受け入れやすいです。
【伝わりにくい説明の要因3】指示語を多用してしまう
「そちら」「こちら」などの指示語は、会話に多用すると何を指しているのかわかりにくく、間違って受け取る可能性があります。
改善案
指示語(「これ」「それ」、「こちら」「そちら」などのこそあど言葉)の使用や主語の省略を控えましょう。
経験の少ないオペレーターにとって、商品やシステムを熟知してわかりやすい説明をするのは難しいものです。管理者の方が使いやすいスクリプトを準備し、適切なアドバイスをすることで大きな改善へ繋がるでしょう。上記の改善案を参考に、オペレーターがわかりやすく説明できているかを、ぜひチェックしてみてください。
【改善ポイント3】明確な説明をする
遠まわしな説明や曖昧な言葉を多用すると、説得力に欠けるだけでなく、お客様を不安にさせたり不信感を与えかねません。
お客様に説明をする場面で、下記のような表現をしていないかチェックしてみてください。
- 「~ですけど。」「~ですが。」などの語尾の省略
- 「思います」「たぶん」「おそらく」「だいたい」「~くらい」「~という感じ」「~みたいな」という曖昧な表現
- 「~にはなります」「~していただくことはできます」という遠まわしな表現
改善アドバイス後のトークを確認しましょう!
お客様:「支払い方法は何がありますか?」
のぶ子さん:「はい、お支払方法はクレジットカードか代金引換をご利用いただけます。2つのお支払い方法についてご案内してもよろしいでしょうか?」
お客様:「お願いします」
のぶ子さん:「ありがとうございます。
まず1つ目のクレジットカードはご購入金額に関わらず手数料無料でご利用いただけます。
2つ目の代金引換は、ご購入金額5,000円未満の場合は手数料500円です。
ただいまお客様のご購入金額が4,800円ですので、あと200円以上の商品を購入いただきますと手数料無料になりますがいかがでしょうか?」
説明の仕方による違いを感じていただけましたでしょうか?オペレーターが少しずつそれぞれのお客様の状況に合わせた説明をすることで、よりわかりやすく伝えることができます。また、お客様のメリットをしっかりと伝えることで応対への信頼感がアップします。
最後に
コールセンターでよくある応対をもとに、今回は伝わりにくい説明の改善ポイントについてご紹介しました。対応例の一つとしてご参考になれば幸いです。
Cプロデュースでは応対品質評価・改善、研修やミステリーコールを実施しておりますので、ぜひお問い合わせください。その他にもコールセンターに関するご相談がございましたら、オンライン無料相談(30分)を行っております。下記よりエントリーをお待ちしております。
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記事を書いた人
株式会社Cプロデュース 応対品質担当/前職では企業PR動画への出演やレポーター、イベント司会を経験。Cプロデュースに入社後は弊社コンサルタントのアシスタントを経て、現在はミステリーコールや応対品質評価業務に従事。週末はブライダルMCとして活動中。
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