コールセンターSV×ピグマリオン効果

コールセンターSV×ピグマリオン効果

こんにちは!コールセンターコンサルティング会社でインターンをしている波多野です。
先日、前野隆司さんの『幸せのメカニズム 実践・幸福学入門』という本を読んで、幸せについて思いを巡らせていました。別に病んでいるわけではありません。僕のハッピーな感情が生まれるメカニズムについて興味がわいたので、学者さんのお知恵を拝借させていただこうと考えたのです。そこで気になった言葉は、ずばり「ピグマリオン効果」です。「人間は、期待されると、期待された通りの成果を出す傾向がある」というものです。これは日頃コールセンターでオペレーターの教育や育成管理を行っているスーパーバイザー(SV)に通じるのではないか?と考え記事にしてみました。

ピグマリオン効果とは?

ピグマリオン効果は、1964年に米国の教育心理学者ロバート・ローゼンタールによって提唱されました。教師期待効果、ローゼンタール効果とも呼ばれています。

ローゼンタールは、サンフランシスコの小学校の児童に知能テストを行いました。

小学生に知能テストをさせた後、テスト結果とはランダムに「今後数か月のうちに成績が伸びてくる生徒の名前」を、学級担任の先生に伝えました。

すると、成績が伸びると伝えられた子供の成績が実際に向上したのです。

成績が向上したのは、学級担任が「有望な」子供たちに対して期待をこめた教育を行い、子供たちも自分にかけられる期待を敏感に感じて、期待に応えようと頑張ったためではないかと考えられます。

「期待を込めた教育」とは少々抽象的な表現かもしれませんが、熱い視線を向ける・期待を言葉に出すという些細な行為だけでも、子供は期待を感じ取ることができます。

この効果は、根拠がなくても期待をこめた教育を行えば理想が現実化する可能性があるということを表しています。

確かに期待を受ければ受けるほど上達した経験が、、、

確かに自分の人生を振り返ってみて、似たような経験は何度もありました。先生や部活動のコーチから期待を受ければ受けるほど、「やってやるぞ!!」という気持ちが増し、それに伴い練習量も増えました。
コーチから期待を受ける

  1. 「コーチから期待を受ける」
  2. 「アドバイスを素直に受け入れる」
  3. 「トレーニングを熱心に取り組む」
  4. 「期待に応え結果につながる」

以上の好循環が生まれたことで、圧倒的に上達することもありました。

コールセンターSVはピグマリオン効果の必要性

SVは、オペレーターの労務や勤怠管理、業務進捗管理や報告、クレームや特殊対応といった幅広い仕事を行わなければなりません。SVによるオペレーターの教育や育成管理といった仕事は、オペレーターの実力やモチベーションにも大きく影響するので、とりわけ重要な仕事ということができると思います。部下に対するマネジメントやコーチング手法は多岐に渡ります。だからこそ、心掛け次第ですぐに実践できるピグマリオン効果を念頭に置き、期待を込めてオペレーターに指導する重要性があるのではと思います。もちろん、ただ闇雲に褒めれば良いというわけではありません。適切な指導、教育を行うことが何よりも肝要です。

「褒める=期待の表れ」と一概に考えるのではなく、時には期待をこめて叱ることも大切だと、私は思います。私自身、叱られた経験は簡単には忘れないので、褒められること以上に期待という愛を感じます。

弊社コンサルタントにピグマリオン効果について確認したところ

ビグマリオン効果についての考えを弊社コンサルタントに読んでもらうと、以下のような意見がありました。

「このことはSVさんも普段から当たり前のようにやっていると思うけど、学術的に証明された効果であるならより意識して行動に移すかもね。」

「自己の成長に意欲的なタイプの方でないと、厳しい指導を愛情と受け取るのは難しいかも。愛あるフィードバックでも、ダメ出しされたと受け取られかねない。コミュニケーターさん個々の性質を理解したうえで、最大限の能力を発揮してもらうためにピグマリオン効果を有効活用した接し方が出来ると良いですね。」

確かに、『ピグマリオン効果』という言葉を覚えたからこそ、期待を込めることの重要性を感じて、大いに期待を込めて相手に接するようになりました。また、日々のコミュニケーションを通した個々の性格の理解が肝心要であると再確認しました。

ピグマリオン効果を高めるためのポイント

このように、ピグマリオン効果を現場SVが育成の場で適用させるには、ポイントがあるようです。

(1)相手の能力を把握し適切な目標値を伝える

まずは、SVが育成するコミュニケーターの能力、スキルを把握しましょう。コールセンターでは、スキル表を用いることが多いです。また、様々な就業形態で勤務しているコミュニケーターが在籍しています。実現可能な勤務時間、状況なのかを知ることも大切です。その上で実現可能である適切な目標値を伝えましょう。ここでのポイントは、実現不可能な目標値を伝えてしまわないことです。モチベーションの低下につながりますので注意しましょう。

(2)目標値が実現可能な値かの根拠を説明する

単に、SV側で把握した目標値だけを伝えるだけでは、コミュニケーター本人は、実現可能か不安を抱えたままになります。今までの実績、コミュニケーター本人の得意な面を用いて理由を説明しましょう。またこの時には、できるだけデータ化し、数字として示していくことがポイントになります。目標値を設定されたコミュニケーターもそれが実現可能だという自信が芽生えます。

(3)目標値に達するまで状態を把握しながら期待を持った接し方で指導していく

コミュニケーターに目標値を伝えた後は、随時状況を確認、把握していきましょう。また、コミュニケーター本人のモチベーションを維持するために、期待をしていることを忘れずに伝えていくことが大切です。「もう期待されていないのかな」「管理してもらっていないのかな」と感じると、モチベーションの低下につながります。

まとめ

表題ではSVと書きましたが、上記のことは全ての人間関係に通ずる内容です。言葉は使い方次第でプラスにもマイナスにも働きます。意識して相手に期待することによって、相手にかける言葉も自然と変わります。ピグマリオン効果を頭の片隅に置き、最大限の期待をぶつけてみてはいかがでしょうか。

以上、 コールセンターSV×ピグマリオン効果でした。

私たちインターンがこのブログを書いています!

インターンスタッフ波多野

千葉大学法政経学部。新潟県出身。大学時代22か国周遊。広告代理店で長期インターン勤務経験あり(キャリア支援活動、NPO法人で医療アプリ制作。)Cプロデュースでインターンスタッフとして勤務。2019年度から医療介護業界に強みを持つコンサルティング会社に就職。

インターンスタッフ時松

法政大学経営学部。大分県出身。レストランで4年間アルバイト経験。カナダ/マルタで語学留学経験。オーストラリアで海外インターンシップ経験。2018年Cプロデュースでインターンシップとして勤務。以後、スイスで経営学を学ぶ。コンサルティング業界を就職志望。

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記事を書いた人

コールセンターコンサルティング会社のCプロデュースにインターンシップとして働くスタッフです。Cプロデュースでは、未来で活躍する人材育成の一環として、インターンシップ採用、インターン求人を積極的に取り入れています。インターンシップによる職場の活性化と若手社員の育成、成長を応援しています!

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